2013年11月20日水曜日

鎌ケ谷の野馬土手(16) 松戸市串崎新田の野馬除土手跡 ➀

松戸市串崎新田の位置と野馬除土手残存箇所
国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものを利用しました

上の地図のくすんだ黄色の太線は市の境界です。
鎌ケ谷市の中に串のように突き出した松戸市の「串崎新田」。
江戸時代に新田開発が行われ、中野牧に接して開発が行われた土地です。
串崎新田の周囲には、野馬に耕地を荒らされないように野馬除土手が築かれました。

地図の の場所には、鎌ケ谷市域と接して野馬土手が残存しています。
これらの土手跡を2回にわたってご紹介します。

迅速測図では、この場所は4枚の地図にまたがっています。
描き方もそれぞれ違っており ちょっと見にくいのですが、4枚の地図を合成したものを以下に載せます。
野馬土手の続き具合を見てください。

迅速測図(1880)における野馬除土手の位置
 
の場所を北に向かって見たのが下の2枚の写真です。
土手の頂上部が、松戸市と鎌ケ谷市の行政境界になっています。
土手の右側、家が建っている側が鎌ケ谷市です。
 
手前から奥に向けての一方通行の道路です
 

土手の右側(鎌ケ谷市側)は土盛りされて宅地になっています

今度は、反対に南に向かって撮った写真を2枚。

けっこう長く残存していることがわかります


撮影時(1年半前)は 大きな木が道路にのしかかるように生えていました

松戸市教育委員会の標柱が立っています。

標柱は松戸市教育委員会によるもの


標柱 野馬除土手の説明面

なお、以上の写真は 2012年5月23日に撮影したものです。
現在では、大きな木は伐採されています。

 

2013年11月18日月曜日

2013.11.17 「かまがや環境フェア」(主催 市環境課) 報告会

「かまがや環境フェア」においてパネル展示者による報告会が、下記のとおり行われました。

日 時  2013年11月17日(日) 11:30~13:00
会 場  鎌ケ谷市役所1階 市民ホール
主催者  鎌ケ谷市環境課
実施者  かまがや環境市民会議

報告会の会場のようす

以下の10の団体等から報告が行われました(丸数字はパネル番号)。

⑬ 環境課
① 粟野の森の会
② かわ・水・みどり
④ 囃子水の自然を育てる会
⑤ 鎌ケ谷・大津川を清流にする会
⑥ エコネットかまがや
⑦ 環境省環境カウンセラー(個人)
⑧ 大柏川2池の会
⑩ 京葉ガス株式会社
⑫ かまがや環境市民会議


報告の一部をかいつまんでご紹介します(発表順)。

⑬ 環境課
 自然環境調査員から観察された植物等についての報告がありました。
 現在、自然観察ウォーキングマップを作成中とのことです。
 完成がとても楽しみです。

環境課の報告

① 粟野の森の会
 来年3月下旬に開園となる粟野の森について報告されました。
 市最大の森である粟野の森を観察路沿いに歩けるようになります。
 コゲラ、アカゲラ、ノウサギ等の生物が観察されるそうです。

② かわ・水・みどり
 会の活動の一端については『鎌ケ谷市史研究』第12号掲載とのこと。  
 来春、「中沢みんなのスポーツ広場」隣にあった市民プールの跡地には
 弓道場が建設されます。
 プールはなくなりましたが、プールに生息していた生きもののために近
 くには 小さな池がつくられたそうです。

追記 2013.12.11
 小さな池を確認にいきました。
 以下をご参照ください。
 ➜ 市民プール跡地の北にできた小さな池

「かわ・水・みどり」の報告

④ 囃子水の自然を育てる会
 湧水であるとともに貯留池ともなっている囃子水。
 カダヤシ、ウシガエル等の特定外来生物が多いとのこと。
 外から持ち込まれたカニ、ヨシノボリも見られるようです。
 木に卵を生むオオアオイトトンボが久しぶりに観察されたそうです。

⑤ 鎌ケ谷・大津川を清流にする会
 大津川にはカモがいつくようになったようです。
 鎌ケ谷を流れる大津川は手賀沼の最上流部にあたります。
 ゴミの中ではビニール袋が多く見られ、対処が課題とのことです。
 「ホタルの飛ぶ川を目指したい」と抱負が力強く語られました。

鎌ケ谷・大津川を清流にする会の報告

⑥ エコネットかまがや
 マイバッグ作りやグリーンカーテンを推進しています。
 北部小で環境学習を ここ5年続けているそうです。
 紙パックは木からできていることを手始めにして教えるとのことです。
 スーパーマーケットのレジ袋有料化に賛成されていました。

⑦ 環境省環境カウンセラー(個人)
 南相馬市や飯舘村の現状をスライドで見せていただきました。
 「海は父島、森は母島」といわれる小笠原についても話されました。

⑧ 大柏川2池(にいけ)の会
 大柏川第2調節池予定地について環境調査をされています。
 会名は、昨年は「大柏川第2調節池連絡会」だったそうです。
 下流にある市川と連絡して取り組んでいるとのことです。
 貯留池は大雨ですぐに満杯になるそうです。
 台風26号時には、本市は 床上浸水101棟、床下浸水135棟とのこと。

大柏川2池の会の展示

⑩ 京葉ガス株式会社
 家庭用燃料電池(エネファーム)はガスで発電するそうです。
 停電時に使えるとのことです。
 「ウィズ京葉ガス」 というホームページの紹介がありました。

⑫ かまがや環境市民会議
 本「かまがや環境フェア」の実施者(開催側)です。
 市民会議は、14名の商工・農業関係者らの市民からなるそうです。
 発表の機会を設けることや緑のカーテン表彰を行っているとのこと。
 鎌ケ谷市の環境基本計画ができて10年、今年は改定を支援します。

かまがや環境市民会議の報告

 

2013年11月15日金曜日

2013.11.12 「かまがや環境フェア」(主催 市環境課)の展示

第5回「かまがや環境フェア」の展示が 以下のとおり開催されています。

1 テーマ  「子どもに残そう かまがやの自然」
2 期 間  2013年11月11日(月) ~ 17日(日)
3 会 場  鎌ケ谷市役所1階 市民ホール


展示および発表の内容と会場のレイアウト


展示のようす 1 (市役所玄関側から撮影)


展示のようす 2 (上の写真と反対側から撮影)


本「かまがや環境フェア」の実施者である かまがや環境市民会議の展示


いろいろな展示があるなか、川に関する展示には特に興味をひかれました。

「大柏川2池の会」の展示

「大柏川2池の会」は、「おおかしわがわ 〈にいけ〉のかい」と読むのだそうです(後日、会員の方にききました)。
今回、初めてこの会の存在に気づきました。
記録写真を探してみると、昨年度にも同様な展示があったようです。

大柏川の下流(市川市)には、すでに大柏川第一調節池(ちょうせつち)ができていて、緑地としても整備されています。
近いうちに、上流に位置する根郷川が大柏川に合流する周辺には「大柏川第二調節池」がつくられる予定になっています。
この場所の現況については いずれご紹介します。

パネルに貼られていた 大柏川第二調節池予定地の地図
 
机上には、21ページからなる現地調査の報告書が置かれていました。
市民の手によっても調査が進められてきたようです。
 
展示用に置かれていた調査報告書
 
 
大津川の浄化に取り組んできいている二つの環境団体の展示は、大津川を愛するものとしては楽しめるものでした。
 
「鎌ケ谷・大津川を清流にする会」の展示

上の展示には、10月16日の台風26号による大津川の氾濫時の写真が、水が被る以前の写真と並んで載っています。
川幅が何倍にもなっています。また、橋の上まで水が被っています。
よくぞ撮ったものです。
私も水が引いてから見にいったものの一人ですが、けっこうすごかったのだろうと想像しました。
流されたものの後始末も大変だったでしょう。

後日、写真を撮られたK氏におうかがいしたら、どちらの写真も母路橋のところを写したものだそうです。
撮影に行く前には奥様から「厳重注意」があったそうです。

「大津川水質浄化委員会」の展示

こうして着実に浄化に取り組む方々の手で、大津川は少しずつきれいになってきています。

大津川については、環境課で作成した散策マップ『水辺を歩こう!』の「大津川コース」を実際に歩いた記事がありますので、ご覧いただければ幸いです。

https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEingE1Q-2I3FIQSSV1SroZPM5M4ZzQMO1S9jT5aH0-qerd4NHr1nczrn5pf5eJ-q9e3gfkTr9sjcR3q1dV4ZhGfZoEFMbR3EK0-MIQJzImhYeRpSe4J785ZNf1u37WJ4KOxVQkQXDz2SKo/s1600/%E8%87%AA%E9%80%A3%E5%8D%94%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9+No.104+%E3%80%8C%E3%81%99%E3%81%A6%E3%81%8D%E3%81%AA%E8%A1%97%E3%81%AE%E7%99%BA%E8%A6%8B%E3%80%8D%E3%80%80%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E7%B7%A8%EF%BC%88%E5%A4%A7%E6%B4%A5%E5%B7%9D%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B9%EF%BC%89.jpg
➜ 画像を拡大する (開いた画面をさらにクリックする)



11月17日(日)には、展示とともに 以下のような発表等が行われます。
11:30~13:00の時間帯には、パネル展示者による活動報告が予定されています。

展示会場に置かれていた案内チラシ


展示会場には「里地里山の生きもの(植物)調査団員募集」なるチラシも さりげなく置かれていました。

「里地里山の生きもの(植物)調査団員募集」


裏面の「入団申込書」

読んでみると、これはけっこう大事なお知らせなのではないかと思いました。
以下に「里地里山の生きもの(植物)調査団員募集」をテキスト化したものを載せておきます。



里地里山の生きもの(植物)調査団員募集 


 環境課の自然環境調査員は、身近な生きもの(植物)調査により、鎌ケ谷市内の植物と自然のことを知っていただくために、どうしたら <自然と調和した住みよいまち、緑とふれあいのあるふるさと鎌ケ谷> にもともと生育していた植物を守っていけるかを、みんなで考えるために、平成21年11月から調査を始めました。
 子どもたちの未来へ、鎌ケ谷市の限られた自然・生きものを引き継ぐために、ぜひ、あなたも「生きもの(植物)調査団員」の一員になって、調査を始めませんか。


 生きもの調査団員は何をするの?

 「生きもの(植物)調査団員」に調査していただくことは、2つあります。ひとつは「花が咲いたよ」「実がなったよ」「鳴声を聞いたよ」という季節報告です。もうひとつは「今日、どこどこで、何々の草花の写真を撮ったよ」という写真報告です。
 報告は、基本的にFAX・郵送・Eメールで報告してください。写真報告は、可能ならば、その植物の全景と周辺の環境などの写真を併せて添付してください。


 どういうことが分かるの?

 発見報告では、地球温暖化による変化を追いかけます。身近で季節を感じられるものとして、ウグイス(初鳴き)、ツバメ(初飛・営巣)、ホトトギス(初鳴き)、モズ(高鳴き)、ヒグラシ(初鳴き)、ミンミンゼミ(初鳴き)、ツクックボウシ(初鳴き)、ウメ(開花)、ソメイヨシノ(開花)、アジサイ(開花)、ヒガンバナ(開花)、イチョウ(黄葉)、カエデ(紅葉)、ビワ(開花)などです。
 写真報告では、もともと鎌ケ谷市にいた生きもの、海外から入ってきた生きものなどの分布を調べて、変化を追いかけます。調査対象植物は、園芸種以外の身近な植物なら何でもかまいません。


 生きもの調査団員になると?

 写真報告をし、選ばれた写真は公共施設で展示させていただきます。また、生きもの調査の研修会などのお知らせをお届けします。


 生きもの調査団員になるには

 市内の生きもの調査をできる人なら、どなたでも「生きもの(植物)調査団員」になれます。裏面の「入団申込書」に必要事項を記入し、鎌ケ谷市役所環境課まで郵送(FAX・Eメール)してください。


 《詳細・問合せ先》

 鎌ケ谷市環境課  kankei@city.kamagaya.chiba.jp
 
 鎌ケ谷市新鎌ケ谷2-6-1  047-445-1141 (内線254)


2013年11月12日火曜日

鎌ケ谷の大師堂(8) 柏市郷土資料展示室 「送り大師」展

開催前からずっと楽しみにしてきた 東葛・印旛大師講の「送り大師」展をようやく見にいけました。

「送り大師」展の案内チラシ

会場は、柏市郷土資料展示室(柏市沼南庁舎内)です。
場所は、船取線と国道16号線が交わる大島田(おおしまた)交差点のすぐ近くです。

下の案内図は沼南庁舎前に置かれているものですが、旧沼南町の町域が一目でわかる便利な地図でもあります。

柏市郷土資料展示室は 沼南庁舎内にあります

沼南庁舎はきれいな目立つ建物ですので、すぐにわかります。
下の写真の右手には駐車場があります。

柏市沼南庁舎  2005年に沼南町が柏市に編入されるまでは沼南町役場


こども図書館の2階にある郷土資料展示室 写真左上は万灯(まんどう)


1階の入口 階段をのぼると郷土資料展示室 エレベーターもあります


2階の郷土資料展示室 中は「展示室」のイメージとは違う広いスペース

前置きが長くなりました。  それでは、展示のようすをご紹介します。

左右のパネルの反対側は、他の企画展示と常設展示のスペースです


向かって右の壁面 ガラスケースには多くの古文書が展示されています

展示されている古文書の多くには翻刻が付されていて立派だと思いました。
展示に至るまでの準備の大変さが察せられます。

向かって左の壁面 女人講の絵馬等


女人講による善光寺参りなどで満願達成後、奉納された絵馬

東葛・印旛大師講とは直接的には関連はないのでしょうが、明治・大正時代の女人講による社寺参詣の絵馬が展示されていて興味深かったです。
絵馬に記された女性の名前を見ていると、同じ名前がいくつも見られるではありませんか。
諸国の社寺へと女性たちが連れ立って出かけていたことを知り、感心させられました。

「送り大師」巡行時の行衣(ぎょうえ)や法螺貝

それとともに、多くの人々にとっては四国八十八ヶ所を回ることなどできなかったからこそ「東葛・印旛大師講」が開創されたのだと、その時代背景に思いを馳せました。
四国は遠く、遍路の旅は 1,200kmにも及ぶ長大な巡礼だといいます。

なお、「東葛・印旛大師講」の成立の経緯については、本企画展の小冊子 P.1~2 に詳しく書かれています。

本展示の圧巻は 正面に掲げられている「送り大師順路絵馬」

正面の奥には、明治5年(1872年)に描かれた「送り大師順路絵馬」が展示されています。
上の写真中央にある2枚の絵馬がそれですが、2枚の絵馬の内容は同じものです。
右側のオリジナルの古い絵馬(柏市泉・龍泉院所蔵)を描き直したものが、左側にある絵馬(柏市大井・福満寺所蔵)です。
描き直された絵馬は非常に鮮明で、見ていて引き込まれます。

「送り大師順路絵馬」の鎌ケ谷周辺部分

絵馬には、鎌ケ谷にある第41番札所の宝泉院と第10番札所の粟野千寿堂も載っています。

「送り大師順路絵馬」の全体をご紹介できないのがとても残念です。
ぜひ、実物をご覧になってください。
「送り大師」への想像がふくらむことでしょう。

奥から入口に向かって見たときの展示

要所要所には簡潔な説明が掲示されていて、大変参考になります。
私にとっては、初めて知ることが多かったです。

なかには鎌ケ谷の札所についてふれている説明があり、大きな収穫となりました。

鎌ケ谷の札所に関する重要な記述

東葛・印旛大師講の第10番札所は粟野にあり、第16番札所は軽井沢にあります。
上の写真の説明には、ふたつの札所が鎌ケ谷に移転した経緯が書いてあり、大変参考になります。

第12番札所の初富稲荷神社は明治に入ってからの創建ですので、江戸期の第12番札所はどこにあったのでしょう。

「送り大師順路絵馬」の藤心周辺部分

「送り大師順路絵馬」を見ると、「ふじ心」と地名が書かれた近くに「十二薬師堂」という札所があります。
ここから移転されたのでしょうか。
この「薬師堂」は、今も残っているとするなら、いったい どこにあるのでしょう。

また、第41番札所の宝泉院も いつから札所となったのでしょうか。

調べてみたいことが 次から次に湧いてきます。
そして、江戸期に12番札所のあった付近を実際に歩いてみたいと思うようになりました。


とまれ、鎌ケ谷の札所に関する情報も得られて、行ってきた甲斐のある「送り大師」展でした。
東葛・印旛大師講に関するこうした展示は、今後しばらく開催されることはないでしょう。
今年(2013年)の12月23日(月・祝日)までの開催です。
ぜひ、多くの皆さんに本展示を見にいっていただきたいと心から願います。

「お練り込み」で用いられる万灯(まんどう)


付 記


「送り大師」展は、期待に違わぬ素晴らしさでした。
東葛・印旛大師講の概要がよくわかる展示がなされており、しかも展示されている品々はふだん見ることができないものばかりで、いつまで見ていても見飽きません。

また、この企画展用に18ページからなる小冊子の資料が会場に用意されており(無料)、必見の価値があります。
「送り大師」についての解説と古文書の翻刻が載っています。
これを持って展示を見るとさらに理解が深まることでしょう。


企画展用資料の表紙

資料前半の解説部分は、碩学 椎名宏雄(しいな こうゆう)師によるもので、簡にして要を得ています。
これ以上の解説は望めないでしょう。
本展示についての全体的なご指導もなさっているようです。

師は、柏市 泉にある曹洞宗・龍泉院の住職にして、柏市文化財保護委員会副会長をされています。
また、曹洞宗総合研究センター客員研究員もなさっているようで、著書も多く出されています。


➜  鎌ケ谷の大師堂(7) 2013年 東葛印旛大師「送り大師」巡拝 結願 萬福寺(柏市増尾)

➜  鎌ケ谷の大師堂(9) 2014年の東葛印旛大師「送り大師」日程


2013年11月11日月曜日

鎌ケ谷の野馬土手(15) 道野辺八幡神社内の林に残る野馬除土手跡

これまで、市域の北の方面に残存する野馬土手〔鎌ケ谷の野馬土手(1)~(7)〕と、南の方面に残存する野馬土手〔鎌ケ谷の野馬土手(8)~(14)〕を見てきました。
今回から、上記2つの散策コースには含まれなかった野馬土手の跡を訪ねてみたいと思います。

はじめに、道野辺八幡神社内の林の中に残存している野馬除土手をご紹介します。
道野辺八幡神社については、以前このブログで取り上げましたので、以下をご参照ください。
 ➜ 鎌ケ谷の神社(1) 道野辺八幡神社(その1)

さて、この野馬除土手は、囃子水を源流とする中沢川と、貝柄山(公園のある場所)を源流とする根郷川に挟まれた丘陵部の、もっとも狭い部分に築かれていました。
明治13年(1880年)に発行された迅速測図を見ると、そのことがよくわかります。

「迅速測図  鎌箇谷駅近傍村落」の一部 画像中央付近が道野辺八幡神社 

また、この土手は二重土手であったことが、地図上の「ロ」という書き込みから知ることができます。
迅速測図は実に周到で、野馬土手が何重であったのかを 地図上に「イ・ロ・ハ」の文字で記しています。
特に「ロ」の字体は、地図上の他の情報と区別させるために特徴的な形にしてあり、すぐに見分けがつくようになっています。

「迅速測図」の注記にある野馬土手の形状

40年近く前に撮られた航空写真によると、今よりも野馬土手が残っていたことが見て取れます。
以下の画像は、その航空写真に野馬土手の現状等を書き加えたものです。

1974~78年の間に撮影された航空写真に現在の情報を加えたもの
国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものを利用


では、現在の野馬除土手の跡を見ていきましょう。

「鎌ケ谷市保全林指定標識」の右に林に入る道があります


境内から土手に続く林の中の道


土手の堀が見えてきます


野馬除土手はかなりの高さで残っています 土手上から堀底まで3m程度


土手も堀もよく残存しています


堀の向こう側に見えるのは道野辺保育園の園庭


粟野保育園近くから先の土手は消滅しており、民家が続いています


土手の一方の端は切り立った崖に至って終わります 左は神社の階段

この野馬土手は、神社の境内にあったからこそ残存したものだといってよいでしょう。