2019年1月19日土曜日

散歩で見たもの (2019年 1月中旬) 県立北総花の丘公園


印西ウエットランドガイドの北総花の丘公園散策会に参加しました。

北総花の丘公園は、総面積が 50ha もある 大きな県立公園です。

今回は、北総花の丘公園の Cゾーンにある「野鳥観察施設」と、 Bゾーンにある「花と緑の文化館」を訪れました。

北総花の丘公園 案内図



1 戸神川防災調節いけの鳥たち


まず はじめに、ニュータウン大橋からオオハクチョウなどを観察したあと、野鳥観察施設に向かいました。
これらの位置は、上に載せた案内図をご参照ください。

オオハクチョウ(大白鳥) カモ目 カモ科 ハクチョウ属

三羽は親子づれのオオハクチョウです。
真ん中の灰色っぽい個体が幼鳥。
昨年、親鳥とともにシベリアへと飛び立ち、 今冬、日本へ渡ってきたのだそうです。

マコモ(真菰) イネ科 マコモ属

最近では、すっかり珍しい植物になってしまったマコモ。
マコモは、オオハクチョウの餌となっています。


左上: オオハクチョウ  下: カワウ(河鵜、川鵜) カツオドリ目 ウ科


カワウの糞 川岸の樹木は真っ白で、雪が降ったかのようです


野鳥観察施設 観察している姿を鳥たちから隠すため 小さな窓から見ます



2 調節池周辺の植物


調節池周辺の緑は、気持ちよく手入れされていました。
野鳥観察施設への往復時には、様々な植物の果実が見られました。

クロガネモチ(黒鉄黐) モチノキ科 モチノキ属


ガマズミ(莢蒾) レンプクソウ科 ガマズミ属


ヘクソカズラ(屁糞葛) アカネ科 ヘクソカズラ属


マユミ(檀、真弓) ニシキギ科 ニシキギ属


次は果実ではありません。
これもロゼットというのでしょうか?

オオキンケイギク(大金鶏菊) キク科 ハルシャギク属



3 「花と緑の文化館」の植物


午後には、Bゾーンの「花と緑の文化館」で植物を観察しました。

建物の周囲は芝生に覆われています。
その中に小さな植物が顔を出していました。

ミチタネツケバナ(道種漬花) アブラナ科 タネツケバナ属


「花と緑の文化館」は温室になっています。
そこでは様々な花が咲いていました。

シコンノボタン(紫紺野牡丹、学名 Tibouchina urvilleana
ノボタン科 ティボウキナ属 (和名 シコンノボタン属)


メディニラ(学名 Medinilla magnifica) ノボタン科 メディニラ属


オンシジウム(Oncidium) ラン科 オンシジウム属


アングレカム・ビーチー(Angraecum Veitchii
ラン科 アングラエクム属

花から細く垂れ下がっているのは きょ
距は、袋状の突起であり、中に蜜腺があります。
ランには、それぞれの種に固有な昆虫がいるようです。


観葉植物であるベンジャミンに花がついていました。
花は、まるで実のような姿をしていました。

ベンジャミン(学名 Ficus benjamina) クワ科 イチジク属

ベンジャミンは イチジク属の植物。
イチジクと同じように「隠頭花序」であり、多肉となった壺形の器の内壁に微小な花が多数ついています。

スタッフの方から、ベンジャミン等のイチジク属の植物とともに共進化した昆虫について 興味深いお話をうかがいました。
以下の記事における イチジクコバチの項が参考になります。

➜ ブログ仙台ハーブアロマ.com イチジクコバチ


なかには、とても面白い花を咲かせた植物も見られました。

「ブラックキャット」(学名 Tacca chantrieri
タシロイモ科 タシロイモ属(タッカ属)

細長い糸状の花柄は、猫のヒゲを思わせます。
この植物については、以下の説明をご覧ください。

「ブラックキャット」の説明


最後に、変わった葉をした植物 2種です。

カラテア(Calathea)の一種 クズウコン科 カラテア属

葉の表面には、深い緑色をした葉のような模様があり、しかも その部分は盛り上がっています。
まるで、葉の中に葉があるように見えます。

右下: オオタニワタリ(大谷渡)
シダ植物門 チャセンシダ科 チャセンシダ属

オオタニワタリは、昆布のように大きな葉をしています。
葉の中央に 水や 腐葉土となる落ち葉等が集まるそうです。


今回の散策会でも、スタッフのみなさんから 様々なことを教えていただきました。
末筆となりましたが、厚く御礼申し上げます。