2013年6月7日金曜日

鎌ケ谷の古い地図(1) 中沢村地引絵図〈1876〉

江戸時代以降 今日に至るまで、鎌ケ谷市域のさまざまな場所が地図に描かれてきました。
有名なものには、明治13~14年(1880~1881)に参謀本部陸軍部測量局によって作られたフランス式の「迅速測図」があります。

迅速測図 鎌箇谷驛近傍村落 明治13年(1880)6月

いま見ても十分精細といえる地図であり、野馬土手が細かく記入されているので大変に重宝するものです。

「迅速測図」が作成されるわずか数年前には、市域にあった村の「地引絵図」が作成されており、3村分の残存が確認されています。
この「地引絵図」には、現在につながる小字(こあざ)名とその範囲が記入されています。
小字は、昔とは違い一定の場所を明示するものではなくなってしまいましたが、いまでも公園や交差点の名前に使われています。
以下は、それらのほんの一例です。

小字「中ノ峠」の名が付いている4つの公園うちのひとつ


小字「谷地川」にある交差点

次にお見せするのは、明治9年(1876)に作成された「中沢村地引絵図」です。
元々、赤い文字で小字が記入してありますが、小さくて読みづらいので、活字で小字等を書き加えてあります。
元図は、 鎌ケ谷市郷土資料館発行の平成23年度企画展図録『絵図と地図でみた鎌ケ谷の400年』(2012)に拠りました。

中沢村地引絵図 明治9年(1876)11月 (2017.02.11 訂正)

画像がちょっと細かいので、画像を一度クリックしてから画像を保存するか印刷したうえで見ていただけると幸いです。

前に見たことのある公園や交差点や川の名前の由来が わかるかもしれません。
また、木戸脇や秣場など、かつては中沢村に中野牧があったことを彷彿とさせる小字名も発見することでしょう。