2018年11月29日木曜日

散歩で見たもの (2018年 11月下旬) マユミ ・ マサキ

近所で見た植物です。

ホトトギス(杜鵑草) 1 ユリ科 ホトトギス属


ホトトギス 2 花が散り、実が生っています


マユミ(檀、真弓) 1 ニシキギ科 ニシキギ属


マユミ 2 さくは四裂し 赤い仮種皮 か しゅ ひ が見えています


マサキ(柾、正木) 1 ニシキギ科 ニシキギ属
マユミの隣に生えていました マユミと同属です


マサキ 2 マユミ類に群棲する キバラヘリカメムシ(黄腹縁亀虫)がいました


ウラシマソウ(浦島草) サトイモ科 テンナンショウ属


2018年11月26日月曜日

2018.11.24 里山散策会 〔コケ植物(蘚苔類)観察会〕 (栄町・県立房総のむら)

千葉県立房総のむら主催の 里山散策会 〔コケ植物観察会〕に参加しました。

・ 日 時  2018年11月24日(土) 10:00~15:00
・ 場 所  房総のむら敷地内の野外 および 風土記の丘資料館

・ 集 合  総屋ふさ や (総合案内所)前 (入口の大木戸をとおって すぐ左側)
・ 料 金  無料 (別途、房総のむら入場料が必要)


「房総のむら 案内図」  (パンフレットより)
今回立ち寄った場所 午前中、 午後
 
総 屋  広場の木  武家屋敷  上総の農家  水田横の水路 
稲荷神社  癒合した樹木  資料館そばの林縁  風土記の丘資料館


房総のむら 大木戸(出入口)付近


大木戸近くの広場


「商家の街並み」配置図 (パンフレットより)


「商家の街並み」の景観 左端は総屋(集合場所)


「めしどころ かどや どんぶめし」と書いてありますが、ここでは食事できません


「かどや」の隣は、 うどん屋の「いんば」


「いんば」では 実際に食事がとれます 昼に「かみなりうどん」を食べました


箸袋に「食体験」とあります


看板には「よろず 小間物留以 こ ま もの る い 」と書いてあるとのこと ふさ屋で教えていただきました


武家屋敷での観察の様子


これは 陸棲藍藻らんそう だそうです まるでキクラゲのようです


コケ植物(蘚苔類)を観察中 写真を撮っている人が多かったです


この蘚苔類は、葉の表面に 無性芽器(杯状体)が見えます


水田の横には水路があり、ここでも様々な蘚苔類が見られました


樹木に付いた蘚苔類を観察中


ノキシノブ(軒忍)の一種 シダ植物門 ウラボシ科 ノキシノブ属
こちらは コケ植物(蘚苔類)ではなく シダ植物です


「房総のむら稲荷」のお狐様 立派な尻尾です


スギとコナラが合体(「癒合 ゆ ごう」)した樹木で蘚苔類の観察


資料館の近くの林縁で観察した 蘚苔類の コスギゴケ


風土記の丘資料館 地階の部屋で 観察のまとめをしました


撮影したコケ植物(蘚苔類)の写真を掲載しようと思いましたが、観察会のあとに買い込んだ図鑑と見比べても 種類が皆目分からず、断念しました。

コケ植物は、小さく特化した植物。
とにかく小さいので、観察にはルーペが必須。
ルーペをとおして見ると、肉眼で見たのとは違う 別世界が覗けます。

先日は、ルーペを二つ買い足しました。
観察の機会を徐々に増やしていきたいと思っています。


2018年11月14日水曜日

散歩で見たもの (2018年 11月中旬) 皇帝ダリア ・ マンデビラ

この時季、まだまだ花を見ることができます。
はじめに 友人宅で見た「皇帝ダリア」(木立ダリア)です。

キダチダリア(木立ダリア)1   別名「皇帝ダリア」
学名 Dahlia imperialis キク科 ダリア属


キダチダリア 2 草丈は4m以上あり、花も直径10cm余りあります


次の樹木には、赤い実が付いていました。

ソヨゴ(戦、冬青、具柄冬青)
モチノキ科 モチノキ属

樹木の名前は、よく分からないことが しばしばです。
葉や実を 手に取って見るのが難しい場合が多いことも、その一因かもしれません。
上の写真の植物も 私には分かりませんでした。
植物に詳しい知人が「ソヨゴではないか」と教えてくださいました。
いつもながらに感謝申し上げます。


マンデビラ(Mandevilla
キョウチクトウ科 マンデビラ属

マンデビラは、花弁が キョウチクトウの花に似たプロペラ状の形をしており、蔓性です。


ホトトギス(杜鵑草) ユリ科 ホトトギス属

ホトトギスの花は、遠目にはパッとしませんが、近くで見ると繊細できれいです。


2018年11月10日土曜日

散歩で見たもの (2018年 11月上旬) アマドコロ ・ ラッキョウ

鎌ケ谷においては、すでに農家による稲作は行われていません。

大津川に架かる母路ぼろ の南には、農家ではない人が稲を育てている 「かば田んぼ」という名の水田があります。

「かば田んぼ」のある南の方向を 母路橋から撮影 (2018.10.21 撮影)
散策路の左側に植えられているのはサトイモです

この場所は、鎌ケ谷市粟野〔字 橋本〕。
すぐ北は、鎌ケ谷市佐津間〔字 北方前ぼっけまえ〕。

以下は、「かば田んぼ」の周辺で見た植物です。

コムラサキ(小紫) 別名 コシキブ(小式部) シソ科 ムラサキシキブ属


ホオズキ(鬼灯、酸漿) ナス科 ホオズキ属


アマドコロ(甘野老)1 キジカクシ科 アマドコロ属


アマドコロ 2 深い緑色をした美しい実です


ラッキョウ(辣韮) ヒガンバナ科 ネギ属 可憐な花です

(2018.11.02 撮影)


2018年11月5日月曜日

「大津川中流域の自然と歴史を歩く」 (その5)
 永木屋 ・ 高柳機場 ・ 慈本寺 ・ 藤心陣屋跡

「大津川中流域の自然と歴史を歩く」 散策会、 今回の記事でゴールします。


 (10) 永木屋


神明社の近くに、千葉県道8号(船橋我孫子線 通称「船取ふなとり線」)を挟んで「永木屋商店」という看板の建物が見えます。

永木屋商店 県道8号沿いにあり、道路の反対側(写真左側)は神明社


「大津川をきれいにする会」のスタッフの方に、永木屋さんの裏手に案内していただきました。
この裏手は、旧道に面しており、県道8号が敷設される前までは 建物の正面側だったそうです。

1896~1909頃の周辺地図 (国土地理院)
『今昔マップ』により配信されたものを利用


永木屋駐車場 かつては馬をつなぐ場所にもなっていたのでしょう


なんと庭には、いまでも水が湧いています。
特別に見せていただきました。

永木屋さんの湧水 1

永木屋のすぐ隣には、神明社があり、沼南の森があります。
そこで蓄えられた水が湧き出しているようです。

永木屋さんの湧水 2


永木屋さん宅の方が、古い写真を見せてくださいました。

永木屋は、かつては旅館だったそうです 背後は いまの沼南の森


絵葉書にもなっていました  古い写真と同じものを用いています
左下に 「多者゛古たばこ ながきや」と染め抜いた大きな暖簾 の れんが下がっています


永木屋を訪問して、庭に湧水があり、かつては旅館だったと知りました。
今回の散策会で いちばん驚いたことです。


(11) 高柳機場


永木屋から慈本寺に行くときに大津川を渡りました。
近くには高柳機場がありました。

千葉県手賀沼土地改良区『60周年記念誌 六十年の歩み』(2014)によると、所在地は、「柏市高柳 字・宮下 地先」となっています。
この「宮下」というのは、「神明社の下」という意味でしょう。

高柳機場 ポンプが2台設置されています

千葉県手賀沼土地改良区におききしたところ、2本のパイプは、1本は 高柳・表谷津に、もう1本は 高柳・うしろ谷津に送水するためのものだそうです。

また、この高柳機場に送られてきている水は、泉揚水機場で取水されたもので、塚崎の貯水池に一度蓄えられたのちに、この機場から送水されているとのことです。

要領を得ぬ質問に 丁寧にお答えいただいた土地改良区の方に感謝申し上げます。


大津川 (上流方向) 芦川橋の上から撮影


(12) 慈本寺


慈本寺は曹洞宗の寺院。
「藤心山 延命院 慈本寺」と号します。

所在地は、柏市藤心(字 寺内てらうち226番地です。

慈本寺への案内板 背後に見えるのは慈本寺です


案内板には「曹洞禅宗 慈本寺」と書かれています

曹洞宗と法華経の関連について、以前の記事でふれたことがあります。

先日、鎌田茂雄『法華経を読む』(1994 講談社学術文庫)を読んでいて、「なるほど」と思った箇所がありました。
以下に、引用します(Pp.30~31)。

伝教大師(最澄)が開いた比叡山は、日本仏教の源泉であり、中心であった。
鎌倉時代、新しい宗派を開いた祖師の親鸞(1173~1262)、道元(1200~1253)、日蓮(1222~1282)などもみな、若い時代に比叡山で勉学した。
比叡山こそ新しい仏教を生んだ母胎であった。

この比叡山の仏教は天台宗であり、天台宗の所依しょ え のお経は『法華経』であるから、『法華経』こそ日本仏教の背骨を形成したものであった。


路傍にあった花 お盆のときに仏さまをお迎えするために置くものだそうです


慈本寺への参道 右手はお寺の駐車場です


山 門 右には「曹洞宗 藤心山」、左には「延命院 慈本寺」とあります

山門の右前に「不許葷酒入山門」(葷酒くんしゅ、山門にるを許さず)という戒壇石かいだんせきがあります。
曹洞宗の寺院を特徴づけるものの ひとつなのかもしれません。
詳しくは、以下をご覧ください。

➜ 印旛を歩く(3) 東祥寺 (印西市・鎌苅かまがり
 

慈本寺 本堂 1 堂々とした仏閣です


慈本寺 本堂 2 大棟に「慈本寺」と棟紋が入っています


「慈雲閣」と扁額がかかっています 左手にある本堂へと続く玄関だそうです

慈本寺の本堂では、 毎月第四土曜日の 8:00~11:30に 坐禅会が行われているそうです。


慈本寺は、東葛印旛大師の札所にもなっています。

左から 結願記念碑(1997)、 角塔婆、 大師堂 等 


東葛印旛大師 第9番札所の大師堂

大師堂に懸けられている扁額については、以下をご覧ください。

➜  鎌ケ谷の大師堂(19) 2018年 東葛印旛大師巡拝(送り大師)結願区 藤心地区


よく分からない点については、慈本寺さんにおききして、丁寧に教えていただきました。
深謝いたします。


(13) 藤心陣屋跡


藤心に残っているという陣屋跡を訪ねました。

藤心陣屋跡に到着


「藤心陣屋跡」と彫られた大きな標石


いまは何も残っていません


この地の領主だった本多氏について書かれています


藤心陣屋は、明治2年(1869)に廃藩置県により撤去されました。

しかしながら、表門は 柏市・逆井にある観音寺の山門として、また、中門は 柏市・名戸ヶ谷にある法林寺の脇門として移設されており、現存しています。

(当日配布資料 参照)

参 考  逆井・観音寺 山門 (2015.05.05 撮影)

東葛印旛大師講の、2015年の結願寺は 観音寺でした。
この結願式に行った折には、観音寺の山門が 藤心陣屋の表門であったということを知りませんでした。
来年(2019年)の結願寺は、法林寺と決まっています。
結願式に行った折に、法林寺の脇門が見られます。
今度は、この門が 藤心陣屋の中門であったと分かっています。
楽しみが ひとつ増えました。


(14) 逆井駅前


しばらく市街地を歩いて 東武野田線の逆井駅に向かいました。

ゴールの逆井駅 東口前に到着

各人ひとことずつ感想を言ってから解散しました。

「大津川中流域の自然と歴史を歩く」 散策会、 実に楽しく、実りある散策会でした。

最後に、隅々までご配慮くださった「大津川をきれいにする会」のスタッフの皆様に、心から御礼申し上げます。


➜  「大津川中流域の自然と歴史を歩く」 (その4) 徳本 ・ 神明社

➜  「大津川中流域の自然と歴史を歩く」 (その1) 高柳駅とその近辺