2013年10月29日火曜日

鎌ケ谷の野馬土手(8) 「野馬土手在りき」の木柱

今回から7回にわたって、本市の南の方面に残る〈野馬土手跡〉と〈野馬の水呑み場跡〉をめぐってみることにします。
全コースで約5kmほどの道のりですので、ゆっくり歩いていっても 7カ所全部を1時間半で回れるでしょう。

野馬土手めぐり(市域南)コース

地図データは 国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものを利用しました

      コープ鎌ケ谷店にある「野馬土手在りき」の木柱
      囃子清水七面堂前の勢子土手跡
      川慈公園隣の野馬除土手跡
      船橋市咲が丘に残る下野牧の捕込跡
      野馬の水呑み場跡(東武団地調整池)
      稲荷前三差路近くの勢子土手跡
      山屋食品の南に残る勢子土手跡


今回ご紹介するのは、コープ鎌ケ谷店敷地の北東、道路沿い見える「野馬土手在りき」の木柱です。

木柱の 左は鎌ケ谷郵便局、右はコープ鎌ケ谷

この木柱の存在は、友人の Iさんから教わりました。
Iさんが近くに住んでいる人に聞いた話では、コープができる前には、野馬土手がこの辺から囃子水の方へ向かってずっと延びていたそうです。

この木柱については、青木更吉氏も その著書『野馬土手は泣いている』の中でふれています。

木柱の後ろから向こうまで見とおせます

明治13年発行の迅速測図「鎌箇谷驛近傍村落」を見ると、ここにあった勢子土手が茶色い二重線で はっきりと描かれています。
現在の地図と照らし合わせながら見てください。

コース図とほぼ同じ区域を切り取った迅速測図

      コープ鎌ケ谷店にある「野馬土手在りき」の木柱
      囃子清水七面堂前の勢子土手跡
     レストラン「ドクトーレ」の北にある勢子土手跡
      川慈公園隣の野馬除土手跡
      船橋市咲が丘に残る下野牧の捕込跡
      野馬の水呑み場跡(東武団地調整池)
      稲荷前三差路近くの勢子土手跡
      山屋食品の南に残る勢子土手跡

ついでながら「鎌箇谷驛」は、現在の東武線鎌ケ谷駅ではありません。
鎌ケ谷大仏にほど近い「鎌ケ谷宿」があったところを指しています。

「管理 生活協同組合ちばコープ」とあります

こんな木柱が立っているというのは、何だかとても嬉しいものです。
でも、木柱は 石碑と違って歳月の中で朽ちていってしまいます。
時期が来たら、ぜひ堅固なものに建てかえてほしいと願っています。

次回は、ここにあった野馬土手が続いていた囃子清水七面堂前の勢子土手を取り上げます。


 ➜ 鎌ケ谷の野馬土手(9) 囃子清水七面堂前の勢子土手跡