2015年9月27日日曜日

2015.09.25 身近な植物 (9月下旬)

あちらこちらで キンモクセイが芳香を漂わせています。

キンモクセイ(金木犀) モクセイ科 モクセイ属


陽は落ちて 金木犀の 香りくる

単に「モクセイ」というと、「ギン(銀)モクセイ」のことを指すようです。
「キン(金)モクセイ」は「ギン(銀)モクセイ」の変種だとか。
また、国内に植えられているのは雄株だけとか。

モクセイを漢字で書くと 「木犀」。
これは 樹皮が動物のサイ(犀)の皮膚に似ているためだとか。

中国名は「桂花」。
中国のお酒で「桂花陳酒」というのがありますが、これは白ワインにキンモクセイの花を3年漬け込んでつくるのだとか。
甘いお酒です。

学名は「Osmanthus fragrans var. aurantiacus」。
Osmanthus は、ギリシア語の osme(香り)と anthos(花)に由来しており、fragrans は「芳しい香り」、 aurantiacus は「橙色の」という意味があるとか。
「var.」は変種であることを示します (var. = varietas (ウァリエータス))。
var. aurantiacus で「橙色の変種」という意味になります。
長い学名ですが、実にキンモクセイらしい命名ですね。

以下のサイトに 大変詳しく書かれています。

➜  「金木犀」 には、なぜ “サイ” が入っているのか?


白井市郷土資料館主催の「しろい文化財めぐり」に参加したときに、文化財とともに様々な植物を見ました。

キツネノマゴ(狐の孫) キツネノマゴ科 キツネノマゴ属

植物に詳しい Yさんに教えてもらいました。
とても小さな花が 花穂についています。


キダチチョウセンアサガオ(木立朝鮮朝顔)   別名 エンジェルトランペット
ナス科 キダチチョウセンアサガオ属

こちらは、とても巨大な花。
別名の「天使のトランペット」という名前の由来が すぐに想像できます。


アルストロメリア ユリズイセン科 アルストロメリア属 単子葉植物です


シュウカイドウ(秋海棠) シュウカイドウ科 シュウカイドウ属

薬王寺の植え込みを見て、「キダチベゴニアが咲いている」と言ったら、すかさず Yさんから「シュウカイドウでしょう」と直されました。
これら2種の植物は同属であり、花がそっくりです。

シュウカイドウの花 同属のキダチベゴニアの花によく似ています

春の花々の中で一番美しいとされるカイドウ(海棠)のように、秋に美しく咲くからというのが名前の由来のようです。

シュウカイドウの別名は「断腸花」。
この花をこよなく愛し、庭先に植えていた文人は永井荷風であり、その居室を「断腸亭」と名づけていました。
「断腸亭」に住んでいた時期に執筆された日記が『断腸亭日乗』です。


コブシ(辛夷) モクレン科 モクレン属 鈴生りの実


コブシの実 学名は マグノリア・コブス(Magnolia kobus
宮沢賢治に 「マグノリアの木」 という作品があります


解散後、帰り道で見た植物です。

コリウス シソ科 コリウス属 シソ科らしい花です


サルビア・スプレンデンス シソ科 アキギリ属


エレモフィラ・ニベア (学名 Eremophila nivea
ハマジンチョウ科 エレモフィラ属


外出先の歩道に植えられていた植物です。

ペンタス アカネ科 ペンタス属 五芒星のような花形


ペンタスにやってきたクマバチ(熊蜂)


サルビア・ファリナセア シソ科 アキギリ属


近所を歩いたときに目に入ってきた植物です。

トキワサンザシ(常磐山査子) 別名 ピラカンサ 
バラ科 トキワサンザシ属  (学名 Pyracantha coccinea


ストレプトカーパス
イワタバコ科 ストレプトカルプス属


ダンギク(段菊) シソ科 カリガネソウ属


イヌタデ(犬蓼) タデ科 イヌタデ属


ボタンクサギ(牡丹臭木) クマツヅラ科 クサギ属


ミゾソバ(溝蕎麦) タデ科 タデ属 別名 牛の額


ヒヨドリジョウゴ(鵯上戸) ナス科 ナス属


ススキ(芒、薄)   イネ科 ススキ属 別名 尾花、茅(萱)


ヨシ または アシ(葦、芦、蘆、葭) イネ科 ヨシ属


ヨシの穂は 出はじめの頃は赤いようです


エノコログサ(狗尾草) イネ科 エノコログサ属


ケイトウ(鶏頭) ヒユ科 ケイトウ属


ケイトウ 様々な品種があるようです


オキザリス・トライアングラリス   カタバミ科 カタバミ属


白花のユーパトリウム キク科 コノクリニウム属


ブラキカム(Brachycome) キク科 ヒメコスモス属


2015年9月14日月曜日

2015.09.13 身近な植物 (9月中旬)

今年は残暑がなく、猛暑から一転して、急に涼しい秋になってしまいました。

クズ(葛) マメ科 クズ属 マメ科らしい形の花


サルビア・ガラニチカ(メドーセージ) シソ科アキギリ属
トラマルハナバチ(虎丸花蜂)が長い口器(中舌)で吸蜜


コムラサキ(小紫) クマツヅラ科ムラサキシキブ属


コムラサキとムラサキシキブの違いについては、以下のサイトで詳しく述べられています。

 ➜  かぎけんWEB コムラサキ(小紫)

上の写真の植物は、以下の特徴からコムラサキと同定しました。

 ➀ 果実が固まって付いている。
 ➁ 葉柄ようへい花柄かへい(花序・果実を支える茎)の付く位置が少し離れている。
 ➂ 葉の鋸歯   が上半分にしかない。

参 考 ムラサキシキブ(紫式部) 2012.11.10 撮影

両者の果実の色を比較すると、コムラサキの方が明るく浅い紫色であるように思われます。


学校の門横にある花壇に 見事に花が咲いていました。
ようやく、こうしたところにも目がいくようになりました。

メランポジウム キク科 メランポジウム属


メランポジウム(メランポディウム)の花


参 考 3週間後のメランポジウム とても大きな株になっていました


アフリカホウセンカ(アフリカ鳳仙花) 1 ツリフネソウ科 ツリフネソウ属中心部が白い花(右上)は ニチニチソウです 花と葉の形が違います


アフリカホウセンカ 2   別名 インパチェンス(Impatiens = 属名) 蒴果さくかです


ハナスベリヒユ(花滑莧) 1 スベリヒユ科スベリヒユ属
別名のポーチュラカの方が よく知られています


ハナスベリヒユ 2 雌しべの先が5つに分かれています


ハナスベリヒユ(ポーチュラカ) 3 色違いの品種です


ハナスベリヒユ(ポーチュラカ)  4 雌しべの特徴が よく分かります


参 考 3週間後のハナスベリヒユ 花の数が増加 


印西ウエットランドガイドの散策会で 鎌ケ谷市の佐津間地区を歩いたときに見た植物です。
いつものように、分からない植物は、植物に詳しい方から名前を教わりました。

ヒモゲイトウ(紐鶏頭) ヒユ科 ヒユ属
別名 アマランサス 本来は食用野菜とのこと


ツルボ(蔓穂) キジカクシ科 ツルボ属


オクラ(英語 okra)の花   アオイ科 トロロアオイ属


ユーパトリウム キク科 ヒヨドリバナ属

上の植物は、アゲラタム(キク科 カッコウアザミ属)か ユーパトリウムか、迷いましたが、植物に詳しい方におききすると、ユーパトリウムであるようです。
また、園芸種には「流通名」という呼び名があって、ユーパトリウムには「宿根アゲラタム」という流通名もあるとのことです。
両者は属が違う上、アゲラタムは一年草のはずなのに、強引な名前の付け方ですね。

近所で いろいろな花が咲いていました。

ヤブラン(藪蘭) キジカクシ科 ヤブラン属


ハギ(萩)の一種 マメ科 ハギ属


サルスベリ(百日紅)の花 ミソハギ科 サルスベリ属


ホウセンカ(鳳仙花) ツリフネソウ科 ツリフネソウ属


赤花のホウセンカ 種を遠くまで撒き散らす蒴果さくかです 


白花のハナスベリヒユ(ポーチュラカ) スベリヒユ科


ハナトラノオ(花虎の尾) シソ科 ハナトラノオ属
別名 カクトラノオ(角虎の尾) 茎が角張っているため


散策会の下見のときに見た植物です。
名前の分からない植物は、A氏とNさんに教えていただきました。

アベリア スイカズラ科 ツクバネウツギ属


ユーパトリウム(キク科 ヒヨドリバナ属)でしょうか?
それとも、アゲラタム(キク科 カッコウアザミ属)?

ユーパトリウムとアゲラタムの花はそっくりで、見分けがつきません。
植物に詳しい方におききすると、アゲラタムの葉は 感じが「丸っこい」とのことです。
写真の植物の葉は三角形をしていますので、ユーパトリウムでしょうか?

ユーパトリウムとアゲラタムの名前の由来について調べてみました。

➀ ユーパトリウム (Eupatorium) 以前はエウパトリウム属(Eupatorium)に含められていたことから、いまでもこの名が付いています。 エウパトリウムは、古代の小アジアに栄えたポントス王国の国王「ミトリダテス・エウパトル」(Mithridates Eupator)の名に因んでいるそうです。国王は この仲間の植物を薬用にしていたといいます。

➁ アゲラタム (Ageratum) 花が長期間咲き 丈夫で色褪せない様子を、ギリシア語で否定を表す「ア」と 年齢を重ねる(歳をとる)「ゲラス」の2語を組み合わせて「老いを知らない、古くならない」という意味で名前が付けられたそうです。


バラの実 ローズヒップとは この実のことなんですね
「ヒップ」だけで「バラの果実」を意味しているそうです


ヒガンバナ(彼岸花) ヒガンバナ科 ヒガンバナ属
曼珠沙華は サンスクリット語 manjusaka の音写という



センニンソウ(仙人草) キンポウゲ科 センニンソウ属
学名は Clematis terniflora
なんと、テッセンクレマチスと同属です


センニンソウ 繊細な形をした花です



参 考 3週間後のセンニンソウ まだ 蕾がいっぱい


参 考 3週間後のセンニンソウ 実から白い綿毛が


スズメウリ(雀瓜) の花 ウリ科 スズメウリ属


スズメウリの実