2017年6月16日金曜日

沼南散策(3) 持法院 ➀ 本堂 (柏市・藤ケ谷)

柏市の沼南地域を散策するシリーズ、今回は藤ケ谷の持法院を2回にわたって取り上げます。
旧・沼南町は、2005年3月28日に柏市に編入されていますが、固有な文化を持ち続けている地域です。

柏市沼南庁舎(旧・沼南町役場)には、沼南地域がよく分かる案内図が掲示されています。
もともと沼南町役場の時代からあったものなのでしょう。
柏市に編入されたことにより変更された名称の部分等については、訂正を加えてありました。

印西市の本埜支所にも、旧・本埜村の地域がよく分かる案内図が掲げられています。 こちらは印西市に編入合併後に作製されたようです。)

沼南地域の案内図 持法院の位置を赤で書き込みました

持法院は、「登慶山とけいざん 如意輪寺 持法院」と号す 天台宗の寺院です。
所在地は、柏市藤ケ谷178-1です。
「登慶山」という山号は、僧・登慶とうけいにちなんだ名だそうです。
登慶は相馬家の出で、鎌倉において慶派の仏師・快慶に師事したとのこと。
登慶と如意輪観音像の関係等については、この記事中盤に載せた「如意輪観音像の説明書き」の写真をご覧ください。

『沼南風土記』(沼南町役場 1981)によると、本尊は阿弥陀如来で、泉倉寺せんぞうじ(印西市和泉)の末寺だそうです。

持法院には、創立や縁起に関する古記録が残っていないとのことです。

持法院には駐車場が2カ所あります
「一隅を照らす此れ即ち國宝なり」は 伝教大師・最澄の言葉

上の最澄の言葉は、「照一隅此則國寶」と「照一隅此則國寶」の、どちらが正しいのかという論議があるようです。

以下の記事が参考になります。

➜  一隅を照らす人、千里を照らす人

➜  天台宗 一隅を照らす運動


赤く塗られた山門


「登慶山」と扁額が掲げられています


本堂へと続く参道


本堂の正面


「持法院」と書かれた扁額が懸かっています


本堂前にあった 天台宗についての簡単な説明書き



如意輪観音像(柏市指定文化財)の説明書き
六臂の半跏像です (野仏では二臂の半跏像が多い)


本堂には、如意輪観音像が安置されているようです


阿弥陀如来の真言(呪文・マントラ)の石柱
オン・アミリタ・テイセイ・カラ・ウン」は 小呪しょうしゅ


伝教大師・最澄像
頭から胸にかけての帽子ほっすが 最澄像の特徴


鐘 楼


左 結願記念碑、 右 比叡山参拝記念碑


東葛印旛大師 藤ケ谷区での結願記念碑


不動明王像 右手に剣、左手に羂索けんさく


境内には、石のテーブルやベンチが置かれています


本堂の右手 高くなったところに 墓地や観音堂があります


本 堂 堂前にあるのは サルスベリの大木


サルスベリに特有なコクサギ型葉序


本堂から山門側を見たところ


境内からみた山門


➜  沼南散策(4) 持法院 ➁ 観音堂 (柏市・藤ケ谷)