2014年2月14日金曜日

鎌ケ谷で見られる木本(10) サワフタギ

サワフタギの青く美しい実 2013.10.04 鎌ケ谷市・粟野の森にて撮影

サワフタギ(沢蓋木、学名  Symplocos sawafutagi Nagam.)は ハイノキ科ハイノキ属の落葉低木です。

サワフタギという名前は、枝を横に広げて葉を茂らせる様子が、沢に蓋(ふた)をするようだから、または沢を塞(ふた)ぐようだから というのが由来であるようです。
沢蓋木という名前の通り、沢があるような湿った場所に生育します。

秋になるとコバルトブルーの美しい実をつけますが、5月に咲く白い花も可憐できれいです。

サワフタギの可憐な白い花 2013.05.04 市川市・大町公園にて撮影


サワフタギの花を近くから撮影  2012.05.12  鎌ケ谷市・粟野の森にて撮影


サワフタギの葉脈 2013.05.04 市川市・大町公園にて撮影


サワフタギ 2013.05.04 市川市・大町公園にて撮影

学名は、ネットで調べると 2通りあるようです。
ひとつは Symplocos sawafutagi であり、もうひとつは Symplocos chinensis var. leucocarpa f. pilosa となっています。
手持ちの図鑑でも、この2通りある学名のいずれかが記されています。
よくわからないので、里山散策会でいつもお世話になっているSさんに今度きいてみたいと思います。



追記 2014.02.16

「私の植物の先生」の一人であるS氏にお聞きしたところ、「サワフタギ」には 「ルリミノウシゴロシ」(瑠璃実の牛殺し)や「ニシゴリ」(錦織)といった別名があるのと同じように、正式な学名と別名であるシノニム(synonym)があるのだそうです。
そこで、Wikipedia のサワフタギの項をよく見てみると、右端に学名と2つのシノニムが載っていました。

学  名
  Symplocos sawafutagi Nagam.
シノニム
  Symplocos chinensis (Lour.) Druce var. leucocarpa (Nakai) Ohwi f. pilosa (Nakai) Ohwi
  Symplocos chinensis (Lour.) Druce subsp. pilosa (Nakai) Kitag.

学名は二名法により簡潔に記されるはずが、シノニムが2つもあって、しかもとても長いです。
いったいどうなっているのでしょう。

Sさん、学名についてだけではなく、和名についても別名の由来を懇切に教えてくださり、ありがとうございました。



追記 2014.03.13

S氏にお聞きした和名の別名の由来を載せておきたいと思います。

 別名1: 「ルリミノウシゴロシ」(瑠璃実ノ牛殺)
   意味 → 牛の鼻輪を作るぐらい木が固く頭を叩くと死んでしまう
        実が瑠璃色をした木の事からの名 

 別名2: 「ニシゴリ」(錦織)
   意味 → 木灰を紫根染の媒染剤として利用する事からの名