それぞれの鳥見神社が、どちらでよばれているかにも注意して 記事を書こうと思います。
県北西部の鳥見神社とよく比較されるのが、北総地域にある宗像神社です。
本ブログでは、以前、北総地域の宗像神社 全13社を取り上げました。
以下は、そのシリーズ最初の記事です。
➜ 北総の宗像神社(1) <印西市・
北総地域の宗像神社は、印旛沼の北側に集中的に分布しています。
そして、鳥見神社は、その全社が宗像神社の北西に位置しています。
以下の図をご覧ください。
宗像神社と鳥見神社の分布 画像をクリックし、拡大して ご覧ください |
国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものを利用
この図を見て分かるように、宗像神社と鳥見神社は、その分布をはっきりと異にしています。
印西市を中心とする台地の 南側丘陵部に宗像神社は位置し、北側丘陵部に鳥見神社が位置しています。
一方、鳥見神社は 本県北西部(と近接地域)において その多くが特徴的に偏在する神社であるようです。
このシリーズの皮切りとして、見るべきものが多い 白井市・
所在地は、白井市富塚〔字村雨〕694番地です。
富塚鳥見神社 |
鳥居の左側に立っている説明書き 本殿について詳しく書かれています |
一の鳥居 典型的な明神鳥居 |
「鳥見大明神」と篆文で書かれた神額 |
参 道 |
参道の左手に建ち並ぶ庚申塔 |
庚申塔 宝暦12年(1762) |
庚申塔 明和6年(1769) |
参道左手奥には 「切られ庚申」や 歓喜天の祠があります |
「切られ庚申」 |
祠の右手にある説明書き 画像をクリックし拡大してご覧ください |
歓喜天 1 象頭人身の男女二体の双身像です |
歓喜天 2 本来、秘仏であるようです |
二の鳥居 |
神楽殿 現在は 神楽の活動を休止 しているとのこと |
富塚鳥見神社の神楽は、かつて千葉県指定無形文化財でした |
現在は、県の文化財の指定を受けていないようです。
・ 浦部の神楽 印西市・浦部鳥見神社
・ 鳥見神社の獅子舞 印西市・平岡鳥見神社
右手にある手水舎と社務所 |
大正2年(1913)発行の『千葉県印旛郡誌』の「白井村誌」には、5社ある村社 鳥見神社の一つとして以下のように書かれています(後編 P.480)。
往古、川上英太郎祖先の氏神を一村の鎮守と尊称すと
勅令120号により、明治41年(1908)4月21日 出願し、同年11月4日付 許可を得て、
➀ 同所 字宮ノ前 無格社・聖天社 (歓喜天が元あった場所)、
➁ 同所 同字 無格社・駒形神社、
➂ 同所 字荒久尻 無格社・稲荷神社、
➃ 同所 字上 無格社・厳嶋神社、
➄ 同所 字中下 無格社・厳嶋神社、
➅ 同所 字追堀 無格社・厳嶋神社、
➆ 同所 字子ノ神 無格社・子ノ神社 を
同年11月23日合祀す。
社殿(本殿)、間口 1間 奥行き 1間。
境内、507坪ありて、老松鬱蒼たり。
氏子、48戸を有す。
毎年、11月3日 祭典を執行す。
十二座神楽の催しあり。
本殿の前方にある燈籠 |
本 殿 大きな狛犬が守っています |
本殿正面 文化9年(1812)の建立とか |
庇柱には竜の彫りもの |
左手から見た本殿 総ケヤキの |
南面の羽目板の彫刻は、二十四孝のうちの「揚香」 |
西面は 「唐婦人」 |
北面は 「郭巨」 |
本殿の右手の小高くなった所に石碑が |
「富士浅間神社」とありました |
本殿側から参道方向をみたところ |
庚申塔に夕陽が当たっていました |
追 記 2018.03.23
本記事の最初の方に、「宗像神社と鳥見神社の分布」の図を追加しました。