「延命寺」という名前のお寺は、様々な宗派で そこかしこにあります。
他のお寺と混同しないよう、ここでは「平塚延命寺」とよぶことにします。
今回は、その境内にある「十九夜塔」を見てみましょう。
十九夜塔は、本堂左手の奥にあります |
白い標柱が建っていますので、すぐに分かります |
二体の如意輪観音像が建っています どちらも十九夜塔です |
左側の十九夜塔は、白井市指定 有形民俗文化財となっています。
寛文10年(1670)造立の十九夜塔 |
美しい (「臂」は 「腕」の意) |
白井町教育委員会発行の『白井町石造物調査報告書 第三集』(1988) P.127には、以下のように書かれています。
(正面)
奉造立十九夜念佛結願
爲二世安樂也結衆敬白
(種字「サ」: 観世音菩薩) 〔如意輪観音像〕 (六臂)
寛文十庚戌天八月吉日
下総國印判郡印西庄平塚村願女丗四人
元禄13年(1700)造立の十九夜塔 こちらの像には |
二臂の如意輪観音像の方は、白井市指定 有形民俗文化財にはなっていませんが、六臂の如意輪観音像同様に十九夜塔です。
『白井町石造物調査報告書 第三集』 P.127には、以下のように書かれています。
(正面)
奉造立十九夜念佛結願爲二世安樂也
(種字「サ」: 観世音菩薩) 〔如意輪観音像〕 (二臂)
元禄十三年庚辰天十一月吉日
印旛郡印西平塚村結衆七十四人
標柱には、白井市教育委員会により、詳しく説明が書かれています。
標柱の説明 1 |
白井市指定 有形民俗文化財
延命寺の十九夜塔
この十九夜塔は、安山岩製で 高さは126cmです。
標柱の説明 2 |
この如意輪観音像は、六臂の姿で彫られています。
如意輪観音像 六臂の説明 |
写真に六臂の説明を加えてみました。
『日本石仏事典』(1975 雄山閣) P.24によると、六臂それぞれの手には以下のように名前がついているようです。
「如意輪観音」は、梵名「チンターマニチャクラ」。
「如意」とは「
右手の第二手に持っているものが「如意宝珠」(玉)であり、左手の第三手に持っているものが「宝輪」(輪)です。
宝輪は、法輪や
標柱の説明 3 |
裏の面には、「平成24年3月27日指定 白井市教育委員会」とあります。
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