「ぐるっと印旛沼」、記事の2回目は、佐倉ふるさと広場とその周辺についてです。
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佐倉ふるさと広場 と その周辺 |
国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものを利用
バスは、佐倉ふるさと広場に到着し、休憩所と ふるさと産品販売所を兼ねた「佐蘭花」に入りました。
ここで、千葉県河川環境課の方のお話を聞きました。
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佐倉ふるさと広場の「佐蘭花」 |
「佐蘭花」の中や周辺で食事
(持参した弁当)をとったあとは、集合が掛かる時刻までは 休憩時間でしたので、周辺を歩いてみました。
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この道路の右側に 自転車専用道路があります |
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サイクリング・マップが表示されていました |
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何やら大きな風車が見えます |
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オランダ風車「リーフデ」の説明書き |
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違う方向から風車を見てみました 右に見えるのは跳ね橋のようです |
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さすがオランダ製 風車は水汲みに使われています |
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風車右側に見える入口のところに水車があります |
狭い場所に大きな水車が収められています。
よい写真が撮れませんでした。
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風車の階段から撮った水車の一部 |
風車の1階で 係の方から、いろいろと教えていただきました。
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風力を水車を動かす動力に変える部分 木製です |
意外なことに、オランダにある風車には 大きなものは少なく、この佐倉ふるさと広場の27.5mの羽根は、オランダにもっていっても2番目の大きさなのだそうです。
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風向きに合わせて 羽根の向きを変更します |
風が弱いときには、風車の羽根の部分の帆(布)を拡げるのだそうです。
風車の次に、鹿島川を見にいきました。
地図の上では何度も見てきた鹿島川です。
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印旛沼と鹿島川がつながる場所に架かる橋 (左側が印旛沼) |
頂いた資料に、鹿島川河口周辺の変化が分かる地図が載っていました。
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印旛沼の形 その今昔
「印旛沼開発の概要」(水資源機構 千葉用水総合管理所)より |
これを見ると、鹿島川の流域も大きく整備されたことが分かります。
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河川の整備前には、どんな景観だったのでしょう |
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橋に何やら付いています |
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竜の彫刻でした この橋の名は「飯野竜神橋」 |
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橋から向こうは鹿島川 |
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観光船乗り場がありました (印旛沼側) 船にも乗れるようです |
以下のサイトによると、日曜・祝日に乗り合いコースが設定されており、乗船料は 一人一回 1,000円だそうです。
➜ 4travel.jp 佐倉市散策(41)・・水管理施設を訪ねて(西印旛沼編)
集合の合図があり、自由時間は終了。
千葉県河川環境課の方の案内で、印旛沼沿いにあるアサザの繁殖地(臼井田工区 植生帯整備箇所)を見にいきました。
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印旛沼の植生帯整備箇所
(千葉県河川環境課からの当日配布資料より)
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臼井田工区 植生帯整備箇所 アサザの繁殖地です |
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アサザ(浅沙、阿佐佐) ミツガシワ科 アサザ属 |
一方、『平成9・10年度 印旛沼白書』
(1998 印旛沼環境基金)には 「復活しはじめたオニビシ」(P.21)として写真付きで載っていた日本固有種の
オニビシ(鬼菱)は、いまや大繁殖してしまい、新たな問題になっているようです。
かつてのオニビシの繁茂については、
白鳥孝治『印旛沼物語』(2014 印旛沼流域水循環健全化会議・千葉県)に、以下のように書かれています(Pp.34~35)。
昭和末期から平成初期にかけて、西沼東部と北沼全域にオニビシが異常に繁茂し、全印旛沼水域面積の約4割に当たる約470haを覆い尽くすようになったことがあります。
オニビシの異常繁茂は、漁船の運航に支障があるとして、昭和62年(1987)から数年間、オニビシ刈り取り専用船によって大規模な刈り取りを行いました。
初年度(1987)に刈り取ったオニビシは1900トンに上りましたが、平成4年(1992)には、オニビシがほぼなくなっています。
(中 略)
オニビシが再び繁茂面積を拡げたため、平成22年(2010)に、その一部の刈り取りを再開しました。
こうしたことは、繰り返すもののようです。
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アサザの上の シオカラトンボ(塩辛蜻蛉) トンボ目 トンボ科 |
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オオブタクサ(大豚草) キク科 オオブタクサ属 印旛沼沿いに繁殖 |
『平成9・10年度 印旛沼白書』(1998)に 印旛沼周辺の主要な利水機場が載っていました。
これを見ると、印旛機場の排水能力は 毎秒92t、大和田機場のそれは 毎秒120tと、揚水機場の能力を大きく上回っていることが分かります。
これは、洪水対策として大きな排水能力が求められているからでしょう。
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印旛沼の管理システムと利水機場
『平成9・10年度 印旛沼白書』(1998 印旛沼環境基金) P.11 より |
さらに上図を見ると、印旛沼の西沼と鹿島川には、工業用水機場と上水
(飲み水)取水場が設けられていることが分かります。
見学時、近くを通ったときに ⑦と⑧の施設について紹介がありました。
⑦の上水取水口は印旛沼
(西沼)内に設けられているそうです。
なお、『平成27・28年度 いんば沼白書』(2016 印旛沼環境基金) P.22 には、⑦と⑧は 以下のように書かれています。
⑦ 印旛沼取水場(県営水道)
⑧ 印旛沼浄水場(県工業用水・JFE)
これらの施設種類は「上・工水 取水場」だそうです。
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干拓により拓かれた 広々とした水田
右手に見えるのは、上図⑦の印旛沼取水場のようです |
千葉大の先生のお話では、この水田は ひとつで5ヘクタールもあるそうです。
干拓による水田が広い面積をもっていることは、手賀沼の干拓地の水田を見て知っていましたが、これほど広い水田を見たのは初めてです。
➜ 2018 「ぐるっと印旛沼」 (1) 酒直水門 ・ 酒直機場
➜ 2018 「ぐるっと印旛沼」 (3) 大和田機場