多くのサイトにおいて、「鎌ケ谷市の札所は5カ所」だという誤った記載があります。
たぶん掛所が、誤って札所に加えられてしまったのだと思います。
札所は4カ所、掛所が1カ所です。
この掛所ですが、『我孫子市史研究センター会報 第88号』によると、
①掛所とは、札所ではないが、大師像が祀ってあり、大師参りで立ち寄る場所である。
②札所と札所の間が遠い場合などの休憩する場所ともされる。
とあります。
鎌ケ谷にある この掛所というのが、札所と比べて引けをとっていません。
それをお見せしましょう。
新京成線の踏切の手前にあります |
左が大師堂 右は童子像 |
《 大師堂 しずかに佇み 人を待つ 》 |
扁額の文字が一部薄れて判読困難 |
2013.05.24 追 記
上の扁額の御詠歌ですが、以下のように書かれているのでしょうか。
調べたところ、伊予には笹山観世音寺という寺があり、かつては札所だったそうです。
くぬぎ山の掛所は札所ではないところから、今は札所ではない笹山観世音寺に引き比べたのではないかと思われます。
「初めて四国遍路をするものは 必ず月山(月山神社)か笹山(笹山観世音寺)を参る慣わしになっている」のだそうです(参照先: 「伊予・土佐境界の謎」)。
➜ 鎌ケ谷の大師堂(4) 第41番札所 宝泉院 (佐津間)
➜ 鎌ケ谷の大師堂(6) 吉橋大師講の札所