2013年4月9日火曜日

鎌ケ谷の野馬土手(3) 貝柄山公園の「野馬の親子像」

今回は、野馬土手ではないのですが、とても大事な場所である貝柄山公園をご紹介します。

いま貝柄山公園がある場所は かつては野馬の水呑み場でした

捕込から歩いて3分の場所にある貝柄山公園。
昭和57年(1982)3月27日に開園したとのことです。
この場所は、かつて 中沢の谷津を流れる根郷川の谷頭こくとうとなっていました。
水の湧く谷頭の多くは、かつて野馬の水呑み場となっていましたが、この谷頭もそうでした。

桜がきれいな貝柄山公園

ここには「野馬の親子像」というすばらしいブロンズ像が置かれています。
子どもたちに親しまれ、馬の背に乗っている姿もよく見かけます。
この野馬像のモデルは、サラブレッドなどではありません。
江戸時代に牧を闊歩していた 日本本来の小型の馬です。
近くに置かれた説明プレートには、背から爪先まで139cmと書かれています。

野馬のブロンズ像 と 桜の花びら

説明のプレートには、「野馬の親子像」の作者の名が記されていません。
こんなにいい彫刻なのに、本当に残念です。

最後におまけ。
明治13年(1880年)に参謀本部陸軍部測量局によって作られたフランス式の「迅速測図」です。
江戸時代から明治時代にかけての野馬土手のようすがわかる貴重な資料です。
茶色の線で描かれているのが野馬土手です。

迅速測図 (1880)から クリックで拡大できます

 ➊ 鎌ケ谷市役所  鎌ケ谷総合病院の勢子土手  畑の奥の勢子土手
  捕 込 貝柄山公園
 
 
前にお見せした 現在の地図 と比べて見てください。
 
右下に「驛谷ヶ鎌」と書かれているのは、今の東武野田線「鎌ケ谷駅」ではありません。
木下街道の中間地点として賑わった 昔の宿場町 鎌ヶ谷のことです。
鎌ケ谷大仏の周辺だと思えばいいでしょう。