すでにスタートしている木本(樹木)のシリーズと平行して進めていきます。
第1回は、「ジャノヒゲ」です。
ジャノヒゲ(学名 Ophiopogon japonicus (Thunb.) Ker Gawl.)は、クサスギカズラ科ジャノヒゲ属の常緑多年草です。
漢字では「蛇の髭」(Wikipedia)、「蛇鬚」(小学館『日本大百科全書』)などと書かれます。
別名では「リュウノヒゲ」(竜の髯)とも呼ばれます。
ジャノヒゲの葉 2013.04.13 鎌ケ谷市・粟野の森にて撮影 |
Wikipedia には、以下のようなことが書かれています。
・高さ10cmほどの多数出る細い葉が、竜の髯に似ているのでこう名付けられたといわれる。
・ジャノヒゲという名前は、ジョウノヒゲが転訛したものと考えられる。
・ジョウノヒゲとは、「尉(じょう)の鬚」の意であり、能面で老人の面を「尉(じょう)」といい、この葉の様子をその面の鬚(あごひげ)に見立てた。
この説でいくと、「蛇の髭」というのは当て字ということになります。
蛇にはヒゲが生えていませんものね。
しかし、ヒゲひとつにしても、「髭」「鬚」「髯」と漢字が使い分けられていて、面倒です。
Wikipedia には、「くちひげ(髭)、あごひげ(鬚)、ほおひげ(髯)で漢字を使い分ける」とあります。
林床にひろがるジャノヒゲ 2013.12.17 鎌ケ谷市・粟野の森にて撮影 |
ジャノヒゲは、大変に生命力が強い植物で、地下には長い走出枝を伸ばして拡がっていきます。
粟野の森では、林床のそこかしこに見ることができます。
ジャノヒゲの種子 2013.04.13 鎌ケ谷市・粟野の森にて撮影 |
また、ジャノヒゲは、多くの細い葉の根本にサファイアのように美しい種子をつけます。
種子は外見上は果実に見えますが、果皮は発達せず、直径7mm 程度の濃青紫色の種子が裸出しています。
葉をかき分けて根本をさぐってみてください。
私は初めて見たとき、本当に感動しました。