簡単な説明
● 和名 ヤブカンゾウ(藪萱草)
● 別名 ワスレグサ(忘れ草)、カンゾウナ(萱草菜)
Hemerocallis = hemera(一日) + callos(美) 〔ギリシア語〕
一日花と見なされて命名
fulva オレンジ色の
var. variant(変種名)の略
kwanso 不明 (日本語読みの「萱草」(かんそう)に由来か?)
● 花 八重咲き(花径 8~10cm) かたつむり状花序 花期: 7~8月
● 葉 左右2列に互生 長さ 40~60cm 広線形
● 高さ 80~100cm
● 特徴など 三倍体のため結実せず、匍匐茎(ランナー)で広がる
近縁種のノカンゾウ(野萱草)は一重咲きで結実することもある
近縁種のノカンゾウ(野萱草)は一重咲きで結実することもある
外部参考サイト
全体の形
7月上旬の終わり、粟野コミセンの隣にある「粟野多目的広場」の南側で ヤブカンゾウが咲いていました。
そこで、ヤブカンゾウについて調べてみました。ヤブカンゾウは、草丈 80cmほどの多年草で、7~8月には 長い花茎の茎頂に大きな八重咲きの花をつけます。
ヤブカンゾウ(藪萱草) 1 別名 ワスレグサ(忘れ草) ススキノキ科 キスゲ亜科 ワスレグサ属 |
3倍体のため結実せず、匍匐茎(ランナー)を出して拡がります。
これらの点は、同じ単子葉類のシャガ(アヤメ科 アヤメ属)に似ます。
花の形態
ヤブカンゾウ 2 花序は 次々と2つに分枝しています |
次々と2つに分枝しているので「単出集散花序」(単散花序)のようです。
また、花序は分枝をするごとに向きを変えており、花柄は一定方向に側生しているので、単出集散花序のうちの「かたつむり状花序」であるようです。
ヤブカンゾウ 3 花がらを摘んだもの 花序は一定方向に側生していっています |
ヤブカンゾウは八重咲きです。
八重咲きについては、花の形成に関わる遺伝子の「ABCモデル」で説明されています。
以下の説明の末尾をご参照ください。
八重咲きというのは、一般に 雄しべや雌しべが 何らかの理由で花弁化したものだといいます。
ヤブカンゾウ 4 大きな八重咲きの花です |
この八重咲き、雄しべが変化して花弁のようになったものが加わってできたものだそうです。
詳しくは、以下をご参照ください。
ヤブカンゾウ 5 変化した雄しべは 花弁と同じ色です |
今回も、知らないことだらけだと実感させられました。