開花してすぐに知らせてくれました。
フヨウ 1 アオイ科 フヨウ属 (落葉低木) フヨウは 雌しべの先端が曲がるのだそうです |
フヨウ 2 花柱が5裂しています |
ハイビスカスなど、アオイ科 フヨウ属(Hibiscus)の様々な植物を、その柱頭部に着目して見てみました。
まず、ハイビスカスです。
ハイビスカス 1 アオイ科フヨウ属(非耐寒性常緑低木) 別名 ブッソウゲ(仏桑花、扶桑花、仏桑華) |
ハイビスカスは、雌しべの柱頭が5裂していることがはっきりと見て取れます。
ハイビスカス(英 Hibiscus) 2 Hibiscus(ヒビスクス:フヨウ属) は「属名」でもあります |
フヨウ属の植物を他にも見てみましょう。
木本のものと草本のものがあります。
以下のフヨウ属の植物は、昨夏撮影したものです。
アメリカフヨウ(―芙蓉) アオイ科 フヨウ属 (宿根草) 別名 クサフヨウ(草芙蓉) 草本です (2015.07.22 撮影) |
モミジアオイ(紅葉葵) アオイ科 フヨウ属 (宿根草) この種は 花弁が離れています こちらも草本です (2015.08.08 撮影) |
ムクゲ(木槿) アオイ科 フヨウ属 (落葉樹) 長く伸びた花柱が特徴的 木本です (2015.07.24 撮影) |
アオイ科フヨウ属の中では、ハイビスカス、フヨウ、アメリカフヨウ、モミジアオイ、ムクゲなど、よく知られた植物の雌しべの柱頭は5裂するようです。
いくつかのフヨウ属(Hibiscus)の植物を見てみましたが、それらの学名を以下にまとめて列記します。
・フヨウ Hibiscus mutabilis
・ハイビスカス Hibiscus rosa-sinensis
・アメリカフヨウ Hibiscus moscheutos
・モミジアオイ Hibiscus coccineus
・ムクゲ Hibiscus syriacus
同じアオイ科でも、ビロードアオイ属のタチアオイの柱頭は、かなり異なっています。
なお、タチアオイは、APGⅢ では ビロードアオイ属(Althaea)となっていますが、旧版のAPGⅡ では タチアオイ属(Alcea)となっていました。
タチアオイ(立葵) 1 アオイ科 ビロードアオイ属 (一年草/二年草) 学 名 Althaea rosea (2015.06.05 撮影) |
雄しべの花糸は合着して筒状になっています。
雌雄異熟性で、先に雄しべが成熟して花粉を出します(雄性先熟)。
タチアオイ 2 先に成熟した雄しべ (2016.07.07 撮影) |
そのあと雌しべが、多くの花柱と細長い柱頭を伸ばします。
タチアオイ 3 雌しべの多裂した糸状の柱頭 (2016.07.07 撮影) |
柱頭を見れば、フヨウの仲間(フヨウ属)か、タチアオイの仲間(ビロードアオイ属)か、すぐに分かります。
次の植物は、アオイ科 ゼニアオイ属(Malva)のゼニアオイです。
ウスベニアオイ(薄紅葵) 1 アオイ科 ゼニアオイ属 (宿根草) 学 名 Malva sylvestris var. mauritiana (2016.06.07 撮影) |
ウスベニアオイ 2 雄しべの上方に 多裂した雌しべの柱頭が見えます (2016.06.07 撮影) |
同じアオイ科でも、フヨウ属、ビロードアオイ属、そしてゼニアオイ属は、それぞれが異なった雌しべ、雄しべの形状をしていることが分かります。