2019年4月15日月曜日

私の好きな作曲家(17) 古関 裕而


現代日本を代表する作曲家といえば、武満 徹 あたりを挙げておくのが無難なのかもしれない。
しかし、ここでは敢えて 古関 裕而(こせき ゆうじ:1909〜1989)の名を挙げておきたい。

NHKラジオで放送されている「ひるのいこい」という番組をご存知のことと思う。
開始が1950年というから、始まってから70年にもなる長寿番組である。
あの懐かしさを覚えるテーマ音楽は、古関裕而の手になるものである。

このテーマ音楽が作曲されたのが1970年。
同年には、同じ NHK の「日曜名作座」のテーマ音楽が作曲されている。
あのしみじみとした曲も現役で使われている。
どちらのテーマ音楽も名曲とよぶに相応しい。


これらの曲を演奏したのは、「コロンビア・オーケストラ」または「シャンブル・シンフォニエッタ」(室内小交響楽団)となっているが、実際に演奏したのは、吉田雅夫ら 元々はN響にいたメンバーたちだったのはないだろうか。
これらの演奏は、完成度が高いうえに、一万回を超える放送の繰り返しにも耐えてきているのである。

古関の作曲した名曲は多くあるが、ここでは その代表作として「長崎の鐘」(1949)と東京オリンピックの「オリンピック・マーチ」(1964)の名を挙げておこう。

また、早稲田大学慶應義塾大学双方の応援歌を作曲していることがよく知られているが、古関の葬儀に当たっては 両校の応援団が互いの応援歌を歌って出棺を見送ったという。